学校と地域を結ぶコンサート in 日向市
2020年12月4日(金)14時05分より今年度4会場目の「学校と地域を結ぶコンサートin日向市」が、日向市立美々津中学校にて開催されました。
美々津中学校は日向灘に面した風光明媚な海岸部にあります。
美々津中学校のある美々津町は神武天皇お船出の地として神話と伝説で語られ、古くより耳川流域の物資の集散地として栄え、その廻船問屋街を中心とした町並みは、昭和61年に重要伝統的建造物群保存地区として国の選定を受けているそうです。
「学校と地域を結ぶコンサート」のオープニング曲は「津軽じょんがら節」。
椅子に座り、マスクをし、まっすぐな眼差しで演奏者を見つめる生徒の皆さん。
演奏が終わると大きな拍手を送ってくれました。
家元が「美々津中の皆さん、こんにちは!村上三絃道です。よろしくお願いします。」と挨拶すると「こんにちは!よろしくお願いします。」と返事が返ってきました。
とても礼儀正しい美々津中学校の皆さんに感心いたしました。
家元が「MRTラジオでパーソナリティもしています。土曜日18時30分からの放送なんですが、聞いたことある人いますか?」と尋ねると、たくさんの生徒の方が手を上げてくださいました。今はYouTubeやテレビが主流となっていますので、ラジオを聞いてくれている方がいて家元も思わず「ありがとうございます!」と笑顔になりました。
曲の変化をメドレーでお届けする「風が運んだ日本のメロディ」では、テンポの良い曲、しっとりとした曲など手拍子で違いを感じていただきました。
徳島県の「阿波踊りよしこの」では手拍子だけではなく、踊りでも参加。
皆さん起立し、手を高く上げ、パッパッと前に手を振る簡単な踊りです。
中でも上手な生徒の方が選ばれ、家元の後方に続き一緒に踊りました。
皆さんとても上手で楽しそうに踊っている姿が印象的でした。
「阿波踊りよしこの」で盛り上がった後は、しっとりとした横笛に乗せ新潟県の「佐渡おけさ」。
もの悲しさを感じさせる民謡です。
メドレー最後は青森県の「津軽あいや節」。
津軽三味線、太鼓の力強い響きに家元の唄が加わり、迫力ある演奏となりました。
美々津中学校の皆さんには、日本各地の民謡をメドレーで楽しんでいただきました。
三味線の紹介では、お手伝いしてくださる方を募集しましたが手が上がらず、家元が1名の生徒を指名。
2年生の男子R君が選ばれました。最初は三線(さんしん)の紹介から。
家元が「華映さんが持っているこの楽器は、先ほどのメドレーの演奏で何県の時に登場したでしょうか?」と質問すると、「沖縄県だと思います。」とすぐにR君が答えてくれました。
メドレーを真剣に聴いていた証拠ですね。とても嬉しくなりました。
三線の音を実際に聴いていただき、R君に持ってもらうと「左手の方に少し重心を感じます。」と感想を述べてくれました。
細棹の三味線では「三線よりも少し重くなりました。」、津軽三味線では「重いです!」との感想。少しずつ造りが大きくなるので、重さもだんだん重くなっていきます。
その違いをR君が分かり易く、言葉や動作で表現してくれました。
三味線の紹介の後は、日向市の新民謡「日向十五夜音頭」。
地元の祭り、日向十五夜祭りで踊られている民謡ですので、聴いたことがある生徒もいました。皆さんにはパンフレットと一緒に曲の歌詞を配布し、歌詞の説明を少しだけさせていただきました。
耳にしている曲ではありますが、何と唄っているかは分からなかったようで、うなずきながら曲の解説を聞いていました。
前半の部最後は宮崎独特の綱引きの掛け声を使って制作した「えいえい!えいさー!」。
村上三絃道のオリジナル曲です。
「えいえい!えいさー!」と掛け声をかけながら右手を振り上げ楽しみました。
後半の部は「千本桜」からスタート。
津軽三味線と太鼓の伴奏に合わせて家元が歌うと、手拍子で応援してくれました。
北海道の民謡「ソーラン節」は体育祭で毎年踊っているとのこと。
踊りたそうな生徒もいましたが、掛け声と手拍子で参加していただきました。
チャレンジ・ザ・和楽器のコーナーでは、演奏者が各学年男女1名ずつ選び、先生1名に沖縄の三線に挑戦していただきました。
演奏者が三味線の弾き方を教えている間に、家元が「三味線を弾く時に大切な事はなんでしょうか?」と質問。
すると「愛です。」と答えてくれた生徒がいて、みんなの笑いを誘っていました。
三味線を弾く時に大切なのは姿勢です。
特に腰骨を立てる「立腰」がとても大事になってきます。
美々津中学校の皆さんは「立腰」の姿勢で三味線にチャレンジ。
チャレンジできなかった生徒も「立腰」の姿勢で応援してくれました。
三味線にチャレンジした生徒から「なかなか出来ない経験ができました。」など感想をいただきました。
チャレンジ・ザ・和楽器の後は、村上三絃道のオリジナル曲「太陽じょんがら」。
津軽三味線でラテンのリズムに挑戦です。
「頑張ろう!元気!美々津中!」と盛り上がりました。
演奏最後は津軽三味線の代表曲「津軽じょんがら節」。
手拍子を打たずに、津軽三味線の音色をじっくりと聴いていただきました。
生徒代表の方より嬉しい感想をいただきました。
私はラジオなどで聞いていた民謡を、今こうやって生で聴けてとても嬉しかったです。
津軽三味線の音は音楽の時間で聴く弦楽器とは違って、はっきりしていてすごく親しみやすく楽しかったです。
今日は美々津中学校に来てくださり、本当にありがとうございました。
美々津中学校の皆様、ありがとうございました。
公演に際して、日向市教育委員会の皆様にも大変お世話になりました。ありがとうございました。
- 本日は日向市美々津中学校にて学校と地域を結ぶコンサート。
- 三代目家元・村上由宇月
- 総師範・村上華映
- 師範・村上由稀愛
- 「阿波踊りよしこの」
- 津軽三味線で奏でる応援歌「えいえい!えいさー!」
- 「チャレンジ・ザ・和楽器」のコーナー。
先生は三線にチャレンジ!
主催:学校と地域を結ぶコンサート実行委員会
※学校からの許可をいただき、写真を掲載しております。