スクールコンサート in 壱岐市立三島（みしま）小学校

2018年5月24日(木)、13時20分～15時50分、壱岐市立三島（みしま）小学校にてスクールコンサートが開催。

三島小学校へは郷ノ浦港からフェリーに乗って移動すること50分。
11時に出発し、渡良浦(わたらうら)、原島(はるしま)、長島を通り、最終の大島に到着。
フェリーと言っても車が2台しか乗りませんが、楽器や音響機材をそのまま運搬できるので有り難いことでした。
この日は天気にも恵まれ、揺れることもなく海を眺めながらの貴重な船旅。
港では教頭先生が出迎えて下さって、学校まで案内してくださいました。

三島小学校は全校児童6名。
島民は三つの島合わせて320名ほどだそうです。
大島は佐賀にある玄海原子力発電所の30キロ圏内にあり、体育館が原子力災害の避難所になっていました。
昨年の12月に設備が整い、ステージにはエアコンが完備。
また、窓ガラスは二重になっていて、トイレも洋式という快適な体育館でありました。
万が一に備え、エアーシャワー、空気清浄装置といった設備があり、放射能を除去できるなど最新の避難所ということでした。

帰りの船の時間などを考慮して頂き、いつもより40分早い13時20分からの開演でしたが、1時間前にはすでに地域の方がお越しになっていました。
体育館後方には地域の方用に、冷たいお茶が準備されており先生方のお心遣いに感心いたしました。

演奏者が昼食を取っていると、教頭先生が味噌汁を運んで来て下さいました。
お話しをお伺いすると、校長先生が作って下さったとのこと。
今までたくさんの学校に伺いましたが、初めてのことでした。
油揚げと豆腐の入った愛情たっぷりの味噌汁に感激しながら美味しくいただきました。

演奏は児童によく見えるようにフロアーで行われました。
校長先生よりご挨拶をいただき、演奏スタート。
6名の児童、先生方、地域の皆様が温かい拍手で迎えてくださいました。
児童の皆さんは緊張した様子でしたが、「津軽じょんがら節」、「天地創造」と2曲聴いてもらい、家元が「三島小学校の皆さん、こんにちは～！」と挨拶すると、元気に「こんにちは！」と挨拶してくれました。
笑顔がとっても可愛い子ども達でありました。

「風が運んだ日本のメロディ」では、日本各地の曲を演奏いたしました。
まずは沖縄県の「谷茶前節」、そして熊本県の「牛深ハイヤ節」、徳島県の「阿波踊りよしこの」、新潟県の「佐渡おけさ」、最後は青森県の「津軽あいや節」です。

「阿波踊りよしこの」では、由宇月の踊りに合わせて、児童全員が前に出て一緒に踊りました。
すると2名の先生が上手に踊っておられたので前に出て踊っていただきました。
会場は大盛り上がりです。この楽しい雰囲気に地域の方も踊り出し、更に会場は盛り上がりました。

続いての「佐渡おけさ」では、地域の方が口づさんでおられました。

楽器紹介では、沖縄の三線、細棹(ほそざお)、津軽三味線を紹介します。

三線の時に、「沖縄にも阿波踊りに似た踊りがあります。」と家元が踊り出すと、上手に踊られている先生がおられました。
阿波踊りも一緒に踊っていただいた先生です。
「どうしてそんなにお上手なんですか？」とたずねると、学生時代に沖縄におられたとのこと。
せっかくですので前に出て、踊りをレクチャーしていただきました。

6名の児童の皆さんには、三線、細棹、津軽三味線、全て持っていただき、違いを体で感じていただきました。
児童数が少ない学校ならではの特権ですね。

壱岐市の小学校では、「新壱州おけさ」という曲を運動会などで踊られているとのことで準備をして参りましたが、三島小学校では踊られておらず、あまり馴染みがないとのこと。
家元が校長先生に挨拶に行った際、「さんぽ」の歌詞が廊下に貼ってあるのを偶然に見つけ、急遽、「さんぽ」を演奏することになり、三味線、太鼓の伴奏に合わせて大合唱いたしました。