スクールコンサート in 佐世保市立大塔（だいとう）小学校

2019年5月31日(金)14時から15時30分、佐世保市立大塔小学校にて一般財団法人長崎県教職員互助組合主催のスクールコンサートが開催されました。
大塔小学校が佐世保市でのスクールコンサート前半の部、最終校となりました。

開演前のご挨拶がはじまると体育館内の空気の緊張が高まります。
担当の先生が「今日のコンサートを楽しみにしていましたか？」と質問されると、児童の皆さんが大きな声で「ハ～イ！」と元気な返事。
また「どのくらい楽しみにしていたか誰かに聞いてみたいと思います。」と担当の先生がおっしゃると、児童と一緒に座られていた校長先生が元気よく「ハイ！」と手を上げられ、話し始められました。

今日の演奏を楽しみにしていたことが3つあります。

1つ目はどんな曲が演奏されるのかということ。
2つ目はテンポと呼吸、どうやって合わせているのかということ。
3つ目は多分バチを使われると思うんですけど、そのバチをどうやって使われるのかということです。

この3つが感じられるようしっかり見て、しっかり聞きたいと思います、以上です。

テンポの良い校長先生のお話しでした。
これまで沢山の学校に伺いましたが、校長先生が児童の中に座って、そこでお話しされるというのは初めてのことでした。
とてもユニークで粋な校長先生の演出に、ステージ上で待機していたメンバーもビックリいたしました。
このように楽しい校長先生がおられると、児童の皆さんも学校生活が楽しいですよね。

児童の皆さんの大きな拍手に迎えられ、幕が開きました。
オープニングは「津軽じょんがら節」、そして「天地創造」へと続きます。
初めて聴く津軽三味線の演奏を、目を大きく見開いて、前のめりで聴いてくださる姿に感激しながら演奏にも力が入りました。

日本各地の民謡をメドレーで紹介する「風が運んだ日本のメロディ」のコーナーで、由宇月が「今日は手拍子だけではなく、踊ってもいいんですよ。」と言うと、「えー、踊っていいの？」と少し嬉しそうにソワソワした様子の皆さん。
メドレー最初の「谷茶前節」が始まると体を揺らしながら聴いていました。
続いての「牛深ハイヤ節」では手を高く上げて、その手を左右に揺らしながら楽しそうに聴いていました。

「阿波踊りよしこの」で由宇月が踊りをレクチャーすると、今にも踊り出しそうな子ども達。
由宇月が数名の児童を選び、曲に合わせて踊り始めました。
ところが「踊りたい！」と手を上げている児童がたくさんいます。
由宇月が「踊りたい人は踊っていいよ！」と声をかけると、ゾロゾロと前に出てきました。
大塔小学校の児童数は約500名。
全校の4分の1程の児童が円を描いて由宇月のあとに続いて踊りました。

ビックリしたのは演奏後です。
「阿波踊りよしこの」が終わると、皆さんサーッと自分の席に戻っていきました。
たくさんの児童が踊ったので、席に戻るまでに時間がかかるだろうなと思っていたのですが、あっという間に自分の席に戻り次の曲へ進むことができ、「共に学んで考える子」という学校の教えがきちんと活かされているんだなと感心いたしました。

「風が運んだ日本のメロディ」で楽しんだ後は、楽器紹介。
本来ならば皆さん1人1人に持ってもらったり、糸をはじいてもらったりしたいのですが、児童数が多いのでそういう訳にもいきません。
ですから、1名の児童にアシスタントをお願いしました。
「アシスタントをしてくれる人！」の問い掛けに、またまた沢山の手が上がり、選ぶのに一苦労。
とても積極的な大塔小学校の皆さんです。
手を上げるのが1番早かった4年生のＳ君が選ばれ、嬉しそうに舞台に上がってきてくれました。

まずは沖縄の三線（さんしん）の紹介から。
Ｓ君に三線を持ってもらうと「いいなー！」という声が聞こえてきました。
「少し重いです。」と言いながら軽々と三線を持つＳ君に糸をはじいてもらうと、「ドン、トン、テーン」と綺麗な音が体育館中に響き渡り、会場から「お～」という歓声が沸き起こりました。
由宇月が「Ｓ君は音楽得意でしょ？」と質問すると「はい！」と嬉しそうに答えてくれました。

次に細棹の三味線、津軽三味線の紹介へと続きました。
どんどん三味線が大きくなるので、重さも重くなります。津軽三味線の時には、足を踏ん張って一生懸命持ってくれました。
Ｓ君は三味線の重さを的確に答え、糸も上手にはじいて、立派にアシスタントを務めてくれました。
Ｓ君が席に戻ると、4年生の仲間たちから拍手が起こり、仲の良さが伝わってきました。

楽器紹介の後は、「となりのトトロ」でおなじみの「さんぽ」を三味線、太鼓で演奏。
皆さんに立っていただき、大合唱いたしました。
リズムに合わせ笑顔いっぱいで楽しそうに歌う姿が印象的でした。

「さんぽ」の後は10分間の休憩。
すると男の子がステージに寄ってきて、「トトロの歌が楽しかったです。」と嬉しそうに話してくれました。
また、別の男の子は「サインをください！」と恥ずかしそうにやってきました。
前半のステージ、楽しんでいただけたようで、ホッと胸をなでおろしました。
また控室に戻ると、お弁当の空などが片付けられており、おしぼりが冷たいものに差し替えられていました。
先生方のお心遣いに感激し、快適に休憩時間を過ごすことができました。

後半の部は「千本桜」からスタート。
皆さん「知ってるー！」と嬉しそうに手拍子を打ちながら一緒に唄ってくれました。

続いては子ども達に大人気の「ソーラン節」。
大塔小学校では5月26日に運動会が終わったばかりで、5年生が「ソーラン節」を踊ったとのこと。
せっかくなので三味線と太鼓の伴奏に合わせて踊ってもらうことに。
昨年は6年生も踊ったということで、5年生、6年生全員で元気いっぱい踊りました。
他の学年はその様子を羨ましそうに見ながら、掛け声、手拍子で応援してくれました。

「ソーラン節」のあとは、三味線にチャレンジのコーナー。
各学年1名、先生1名が選ばれ、ステージに上がって「ソーラン節」にチャレンジしました。
「バチの持ち方とか姿勢が少し難しかったけど、楽しかったです。」「みんなと息を合わせるところが少し難しかったです。」など感想をいただきチャレンジは大成功。

チャレンジの後は、村上三絃道のオリジナル曲「太陽じょんがら」。
「頑張ろう！元気！大塔！」と元気いっぱいでお届けしました。
最後は津軽三味線の代表曲「津軽じょんがら節」で締め括り、幕が閉じました。
すると大きな拍手とともに「アンコール！」の声が。
アンコールにお応えして、子ども達に大人気だった「ソーラン節」を再演。
児童の踊りも加わり、大盛り上がりでスクールコンサートは終了いたしました。