HOME>「私、頑張ってます!」>第63回 名取 村上貴満津(たかみつ)
第63回目の登場は、7月に名取に昇格された熊本県人吉支部の村上貴満津[たか みつ](本名:佐伯満貴)さん、14歳。 |
今回は特別に貴満津さんのお父さんにもお話を伺ってみました。貴満津さんが6歳の時のことです。息子に人と違った習い事をさせたいと思っていたお父さんは、どんな習い事をさせようかとある方に相談されたそうです。
その方から、総師範の由貴仁先生を紹介され、早速、村上三絃道に入会されました。最初は由貴仁先生の勧めで民謡から始めることになりました。まだ字がうまく読めない年頃ですから、歌詞を覚えるのに苦労されたようです。
民謡を習い始めて2年ほど経った小学2年生の頃、少し身体も大きくなりましたので、ようやく三味線を習うことになったそうです。初めて握る三味線は、左手が届かず苦労したそうですが、色んな曲を楽しく覚えていったとのことです。頑張り屋の貴満津さんは、本部で開催される合宿にも何度も参加し、腕を上げていきました。小学校3年生の時には、「太陽じょんがらコンサート」にも参加し、とてもいい経験になったようです。
現在は中学2年生。学校ではソフトテニス部に所属し、三味線、部活、勉強に励んでいます。9月に開催される中学校の体育祭では、地域に伝わる「米良太鼓」で太鼓を演奏することが決まっています。この太鼓は、毎年、3年生が叩くことになっていますが、貴満津さんは大変リズム感が良いということで、特別に大抜擢されました。
貴満津さんが住んでいる宮崎県西米良村では、神楽も伝承されています。2年前から神楽にも参加するようになりました。しかし、本部公演前日の12月18日は神楽の日。22時から神楽を舞うことが決まっています。西米良村は、熊本県との県境にあり、宮崎市までは車で約2時間。お父様が送迎されるということで、公演リハーサルにも参加し、それから神楽を舞い、翌日は本番と、ハードスケジュールをこなします。
また、昨年は西米良村の村興しとして、「村おこし一座」が6か所で開催されました。貴満津さんの三味線は、村内でも有名ですから、一座に加わるようすぐに白羽の矢が立ちました。一人で演奏するのは初めての事でとても緊張したそうですが、村民の皆さんに助けられ、全スケジュールを最後までやり遂げることが出来ました。
家族や地域の皆さんの温かい応援を受け、見守られている貴満津さん。「三味線を今までやってこられたのは家族や地域の皆様のお陰です」と、感謝の気持ちを忘れません。
「名取になったのですから、これまで以上に練習します!」と目標を立てられました。高校からは本部で活動することも決まっています。これからもお父さんやたくさんの皆さんに支えていただきながら、更に更に、大きく成長されることでしょう。貴満津さんのご精進と御活躍に期待いたしております。