広島支部 村上耀慶さん
熱心に稽古に励むメンバーの中から、名取に昇格された広島県由宇耀会の村上耀慶(畑裕美子)さんをご紹介します。
耀慶さんは、NPO法人みんなでスクラム生活支援センターの理事長さん。
障害のある皆さんと共に過ごし、休日返上で日夜、家族的なお世話をされています。
三味線を習い始めたきっかけは、苦労を共にされてきた施設長さんの喜寿のお祝いへ向け、喜んでいただくことをしたいと思いつかれたことからでした。
施設長さんと旅行をされた大阪で見た舞台は、津軽三味線を弾き、唄うというもので、その時の音やリズムが目と耳に焼き付き忘れられないものとなったそうです。
「きっと難しい!私には無理かな?」と思いながらでしたが、障害当事者とその父母の方々、施設長の笑顔を思い浮かべ、近くに住んでおられる由宇耀師範に入門。
稽古場としても施設の一室を使うことになり、家元稽古も開催されております。
そのお陰で現在の宗家と会うことが出来るようになり、その人となりと音色に尚更、津軽三味線への想いが強くなっていったのだそうです。
また昨年の「伝統・未来音楽祭」へは利用者150名とコンサートに参加。
舞台を楽しみながら、村上三絃道の一門としての誇りも感じているそうです。
入会当初は、「一曲だけでいいのでなんとか皆に喜んでもらえることが出来ないでしょうか?」という気持ちでしたが、支えてくださった先生方のご恩に報いるためにも、唄って弾ける曲の完成を目指して精進したいと目標を立てました。
福祉に携わる中で感じる様々なことと音楽をつなげながら、社会貢献にも励まれると思います。
名取へのご昇格、誠におめでとうございました。
更新日:2020/01/30