村上三絃道創立45周年記念 伝統音楽を楽しむ会2017
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2017年8月6日(日)に開催予定していた創立45周年記念「伝統音楽を楽しむ会」でしたが、台風5号の襲来により開催延期となりました。
お客様、出演者の安全第一を考え、前日に苦渋の決断。
事務所やホールにも多数の問い合わせの電話が鳴りやまずてんてこ舞いでしたが、宮崎観光ホテルのご協力をいただき、2017年9月3日(日)に開催出来ることとなり、主催者一同ホッと胸をなでおろしました。
ホールでの開催は1年前に抽選で決まるもので、宮崎観光ホテルでの開催が叶わない場合は中止せざるを得ないところでありました。
延期になってしまい出演できなくなった人、延期になったから出演できるようになった人、悲喜こもごもでしたが、何とか無事に開催でき、本当に有難いことでありました。
そもそも、創立45周年を記念して行う予定だったのが2018年3月。
しかし、この時期はホールの改修工事のため使用不可。
創立45年目にして様々なアクシデントに見舞われましたが、「まさか」の時でも「感謝を忘れない」「最善を尽くす」「知恵を出す」そんなことを実感した今回の創立45周年記念「伝統音楽を楽しむ会」でした。
さて、会場となった紅日向は2スパンで使うと約800人を収容できるとのこと。
しかし、出演者が楽器を置く場所、着替えるスペースを確保しなければなりません。
ホールでしたら楽屋の設備がありますが、ホテルですからそうもいきません。
苦肉の策で、紅日向を2つに仕切り、紅の間を控室に、日向の間を演奏会場にしました。
ステージも通常の大きさでは出演者全員が演奏できるスペースがありません。
急遽、大きくしていただき大合奏できるよう準備していただきました。
出演者は朝9時集合でまずは着付け等の準備。
鈴木竜之介貨衣裳のスタッフの方々3名で着付けの協力をして下さいました。
開演前にジュニアに指導する由宇月さん。
会場を15時には退出しなければならなかったので、開演を13時から11時へ変更。
それに伴い開場も10時半となりましたので、10時にはお客様の列が出来始めました。
開催日時や開催会場が変更になった為、お客様がお越し下さるか不安でしたが、たくさんのお客様にご来場いただき一安心いたしました。
お客様が待っておられるので、リハーサル、生徒の皆さんとの本番前のセレモニーを大急ぎで済ませ、お客様を迎え入れました。
受付を担当してくださった皆さん。
英聖知会の皆様。今年も出演ありがとうございました。
人吉支部の皆さん。今年も一致団結して頑張りました!
宮崎市の二見俊一教育長。いつも村上三絃道の活動を見守ってくださっています。
オープニングは二代目家元の芸道40周年を記念して制作された応援歌「燦々七拍子~未来へ~」「津軽ねぶた節」「太陽じょんがら」を、女性メンバーの演奏で賑やかにスタートいたしました。
当初、「燦々七拍子~未来へ~」と「太陽じょんがら」には、MND宮崎西高ダンス部の皆さんのダンスが入る予定でしたが、体育祭と重なってしまい残念ながら共演が叶いませんでした。
オープニングは「燦々七拍子~未来へ」
「津軽ねぶた節」には、昨年に引き続き英聖知会の皆様にご出演いただき、勇壮な踊りを披露していただきました。
「津軽ねぶた節」
「太陽じょんがら」
オープニングのあとは、家元が創立45周年と延期開催にも関わらず、大勢のお客様にお越しいただいたことへの感謝の挨拶を述べました。
宮崎市の二見俊一教育長からは、「台風で開催延期となりましたが、この日を指折り数えて待つ楽しみを味わいました。また学校と地域を結ぶコンサートやスクールコンサートで大きな感動を届けていただき本当に有難い」というお祝いの言葉をいただきました。
心温まるご挨拶に会場が感動に包まれました。
司会は宮崎放送のラジオ番組で大人気の坂井淳子さんが担当されるところでしたが、お仕事と重なり、お越しいただくことが出来ませんでした。
代役を立てず、公演メンバーがリレー式で進行するという初チャレンジで和気あいあいの演奏会となり、大変ご好評をいただきました。
今回は公演メンバーで司会を担当。オープニングの担当は佐伯兄弟。
生徒の部、1曲目は「津軽じょんがら節曲弾き大合奏」で開演。
初舞台も2名おられました。
そのうちお一人は、二代目家元が教室を開設して、最初に指導をした久米田淳子さん。
当時の家元は高校1年生、久米田さんは小学5年生でした。
家元にとっても懐かしく、嬉しい久米田さんの参加でした。
もう一人の初舞台は中津留邦展さん。中津留さんは三味線を習い始めて2年目。
「伝統音楽を楽しむ会」へ向けて出勤前の朝6時半から本部で自主練習に励まれ、創立45周年が記念すべき初舞台となりました。
愛媛県松山支部から、師範の村上由道彰さんが昨年に引き続き参加。
開催が1ヶ月伸びたことでお稽古時間も増えましたと笑顔でおっしゃっていました。
それぞれの想いが込められた津軽じょんがら節大合奏は、息ピッタリの見事な演奏となりました。
宮崎本部・久米田淳子さん(初舞台)
松山支部師範・村上由道彰さん
人吉支部総師範・村上由貴仁さん
人吉支部師範・村上華珠佐さん
宮崎本部・浜口涼子さん
宮崎本部・中津留邦展さん(初舞台)
宮崎本部・下玉利明咲ちゃん
宮崎本部・野元彩妃ちゃん
発表の部2曲目は、名取以上の演奏で「津軽じょんがら節唄弾き」。
曲弾きの演奏とは異なり、歌が加わる「唄弾き」は歌い手とのコンビネーションが重要になります。
練習を重ねた成果が表れ、村上由心光さんの力強い唄声が会場に響き渡りました。
初心者、ジュニアの皆さんによる演奏は「ソーラン節」「牛深ハイヤ節」。
3名の初舞台の方が演奏され、なかでも日向市の水木千恵さんは4月からお稽古を始めたばかり。
1時間半かけて本部までお稽古に通われています。
宮崎本部・水木千恵さん(初舞台)
師範・村上由綺貴さん
師範・村上由貴拓さん
宮崎本部・首藤杏ちゃん
宮崎本部・甲斐彩花ちゃん
高鍋支部・泥谷和之進くん
宮崎本部・首藤輪くん
宮崎本部・西原奈々ちゃん
「牛深ハイヤ節」では英聖知会の踊りが加わり、会場が一気に華やかになりました。
英知千峰さんは、初舞台の髙橋勇翔くん(小学6年生)のお母さんでもあります。
勇翔君は今年の1月からお稽古を始められ、「こんなに早く息子と共演ができて嬉しいです!」と知千峰さんが笑顔でおっしゃっていました。
続いて、宮崎県民謡の「ひえつき節」を、日向民謡保存会会長大村康夫先生の尺八と、総師範の村上由貴仁さんのベテランの演奏で、藪聡さんがしっとりと歌いあげました。
宮崎本部は、山形県民謡「真室川音頭」、宮崎県民謡「夜神楽せり唄」、青森県民謡「嘉瀬の奴踊り」を演奏。
「真室川音頭」は、三味線の準師範になったばかりの村上由羽歌さん(中学1年生)の唄で、「夜神楽せり唄」は昨年から民謡を習い始めた首藤杏ちゃん(小学1年生)の唄で、「嘉瀬の奴踊り」は3歳から三味線のお稽古をしている野元彩妃ちゃん(小学4年生)が唄で参加。
また、最年少参加の荒毛琴海ちゃん3歳が「夜神楽せり唄」の鈴での出演に会場から大きな拍手が起きました。
ジュニアの活躍が目覚ましい宮崎本部の演奏でした。
初舞台の荒毛琴海ちゃん頑張りました!
「嘉瀬の奴踊り」
人吉支部由里華会は地元の民謡「六調子音頭」「球磨の六調子」と、青森県民謡の「津軽タント節」を演奏。
日程が変更になったため、参加できなかった方が3名おられ、歌い手が変更になったりとアクシデントもありましたが、臨機応変に対応され、皆さんが一致団結し堂々とした演奏でした。
また高齢となり、舞台活動は引退された会主で総師範の村上由里華先生が会場から温かな拍手を送ってくださいました。
由里華先生を中心に団結力の強い由里華会の皆さんでした。
「六調子音頭」
人吉支部・城子サダ子さん
人吉支部・村上由華莉さん
人吉支部・前田紀子さん
人吉支部・佐藤勇一さん
会主で総師範の村上由里華先生。客席から見守ってくださいました。
人吉支部・村上華都光さん
尺八は、毎年お世話になっている日向民謡保存会会長・大村康夫さん。
高鍋支部由智葉会の演奏は、秋田県民謡「ドンパン節」、大阪府民謡「河内音頭」、そして地元高鍋町の「高鍋音頭」。
会主の村上由智葉先生は出演者最高齢の87歳。
凛とした演奏姿はとても87歳とは思えないほどで、みんなの憧れでもあります。
高鍋支部由智葉会が発足して今年で36年目を迎えられたとのこと。
兄弟、家族で習われている方が多く、ジュニアの活躍も楽しみな由智葉会の皆さんです。
いつも若々しくお元気な、高鍋支部会主の村上由智葉先生。
高鍋支部・村上智葉峰さん
太鼓は高鍋支部・泥谷晄希くん(左)、高鍋支部・梅原和哉くん(右)。
高鍋支部・是澤美沙希ちゃん
高鍋支部・是澤遙ちゃん
高鍋支部・上田有香さん
高鍋支部・梅原萌美ちゃん
生徒の部終了後は、衆議院議員の武井俊輔様、宮崎市の戸敷正市長よりお祝いのご挨拶をいただきました。
戸敷市長も武井先生も、お忙しい中、いつも駆けつけて下さる応援者でもあります。
村上三絃道は宮崎にとって大切な宝と、高い評価をいただきました。
後半の部は村上三絃道後援会の大迫三郎会長の挨拶からスタート。
舞台でも会員増強を呼び掛けてくださり、いつも村上三絃道をしっかりサポートしていただいております。
アトラクションの部1曲目は、「津軽じょんがら節旧節」を男性メンバーで力強く演奏。
家元の唄も加わりました。
「津軽あいや節」では、英流の英知千峰さんが家元の津軽三味線に乗せて、艶やかな手踊りで華を添えてくださいました。
アメリカ映画「Ghost In The Shell」に挿入されている「謡」では、パーカッションの服部央さん、ピアノの大西洋介さん、ベースのモリミキさんが加わり、由宇月の唄、女性メンバーによるコーラスで幻想的な雰囲気を醸しだしました。
会場が幻想的な雰囲気に包まれました。
宮崎県高千穂町に伝わる秋の草刈り唄「刈干切唄」では、パーカッション、ピアノの演奏に乗せて由宇月がしっとりと唄い、会場の皆様は由宇月の唄声に酔いしれていました。
そして、「天地創造」「月華」「千本桜」「光彩2017」へと続き、会場のお客様は素晴らしいコラボレーションの演奏と、家元、由宇月の楽しいトークに大盛り上がり。
「天地創造」
「リベルタンゴ」
スクールコンサート等各種イベントで好評をいただいている大人気曲「千本桜」
「光彩2017」コーラスは、男性メンバーが担当。
皆様に惜しまれながらのフィナーレは、宮崎市で初めて東芝EMIから民謡歌手としてデビューした二代目家元のデビュー曲「はまゆうおけさ」を演奏。
当時の家元はまだ20代で、「村上由宇月」という名前でデビューしておりました。
その「はまゆうおけさ」を家元の長女であり、二代目の「村上由宇月」が唄い、英知千峰さん、英知杏峰さん、生徒の皆さんが会場に繰り出し総踊り。
演奏者と会場が一体となり、お客様の盛り上がりは最高潮に達し、感嘆の声、拍手が沸き起こる中、2017年の「伝統音楽を楽しむ会」は無事に終了いたしました。
創立45周年ということで、盛りだくさんの内容でお届けしたアトラクションの演奏。
寄せられたアンケートには、「とても素晴らしかった!」「無料ではもったいない!」「来年もまた来ます!」など、嬉しいお言葉をたくさんいただきました。
テレビ取材を受ける家元。
由里華会会主・由里華先生。
いつまでもお元気でいて下さいね。
村上三絃道男性メンバー。
受付を担当してくださった皆様。ありがとうございました!
佐伯兄弟とお父様。これからもよろしくお願いいたします!
三味線に、太鼓に、唄に、お囃子に大活躍だった明咲ちゃん。
将来が楽しみです。
来年は8月26日(日)、宮崎市民文化ホールイベントホールにて13時より開催いたします。
来年は後援会会員様のみ指定席(50席)を設け、ゆっくりとご覧いただくよう工夫させていただきます。
皆様のお越しを心よりお待ちいたしております。
■パンフレットを見る(PDFファイル)>>
■写真撮影:酒生哲雄様(酒生哲雄写真事務所)