学校と地域を結ぶコンサートin日之影町
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2018年10月26日(金)、「学校と地域を結ぶコンサート」が日之影町立日之影中学校で開催されました。
「学校と地域を結ぶコンサート」は、平成29年にスタートした地域貢献事業。
宮崎県内5会場で開催しており、ご好評いただいております。
平成30年度は、西都市、串間市、諸塚村、えびの市ですでに終了し、日之影町が最終開催地となりました。
日之影町教育委員会のご尽力を賜り、今回は「第42回 学校と地域をつなぐ 小・中学校音楽祭」の特別ゲストとして出演。
テーマの「学校と地域をつなぐ」という言葉は「学校と地域を結ぶコンサート」から付けられたとのこと。
今後、村上三絃道の想いが日之影町に受け継がれるようです。
さて、参加校は八戸小学校、日之影小学校、高巣野小学校、宮水小学校、日之影中学校。
日之影町の児童生徒全員に地域の皆様も多数、ご参加いただき盛大に開催されました。
秋晴れの中、キラキラと光る日向灘を眺めて移動。
風景は山道に変わり、日之影町に入ると写真で見るような雲海が見事に広がっていました。
日之影中学校に到着するとすでに音楽祭が始まっており、児童の皆さんが歌や楽器演奏をされていました。
宮水小学校の皆さんは、ピアニカとピアノの伴奏に合わせて、日之影町の民謡「青雲橋音頭」を披露。
児童生徒の皆さんの一生懸命な姿に胸が熱くなりました。
小学生の発表の後は、ALTの先生方のステージ、日之影中学校吹奏楽部の演奏と続きました。
日之影中学校吹奏楽部による演奏。
音楽祭の締めくくりが村上三絃道のステージ。
通常のコンサートは90分間ですが、今回は学校ごとの演奏終了後のゲストということで45分間。
ショートバージョンの特別プログラムで構成させていただきました。
オープニングは「津軽じょんがら節曲弾き」から。
幕が開くと、津軽三味線の演奏に「お~!」というため息。
家元のソロ演奏になると地域の方々から拍手が起こりました。
三味線を弾く真似をしながら見ている児童もいて嬉しくなりました。
いよいよ村上三絃道の出番です!
演奏曲の「津軽じょんがら節曲弾き」「天地創造」と2曲聞いていただいた後は、「青雲橋音頭」。
「この曲は都城市出身の中山大三郎さんが作詞、作曲されたもので、初代家元とも大変親交の深い方でした。初代家元とこの日之影町に来て、村上三絃道のお稽古場でできた曲なんです。」と家元が説明すると、皆さん「へ~!」と驚かれていました。
今では、日之影町の皆さんが全員踊れる曲として親しまれています。
せっかくですので、生徒児童、保護者・地域の皆様、来賓の皆様で体育館いっぱいに輪を作り「青雲橋音頭」を踊っていただきました。
地元の方でも、生の演奏で踊られたのは初めてではないでしょうか?
「踊りの輪」が「地域の輪」、「心の和」と広がっていった「青雲橋音頭」でした。
全員で踊った後は、三味線のちょっと面白い話へ。
海外公演に行く際、三味線を機内へ持ち込み大事に運搬します。
長いままでは機内に持ち込めないので、三味線を3つに分解し、小さいトランクに入れることが可能です。実際に三味線を分解して見せると、皆さんビックリ。伝統の知恵と技を少しだけご紹介させていただきました。
演奏は、「千本桜」「ソーラン節」と続き、「千本桜」は全員が歌で参加、そして、「ソーラン節」は中学生を中心に踊りが加わりました。
家元の呼びかけに最初は恥ずかしそうでしたが、続々と中学生、小学生が前に出てきました。
三味線、太鼓、家元の唄に合わせて「ソーラン節」をはりきって踊ってくれました。
前に出なかった児童生徒も、掛け声と手拍子で応援してくれました。
「ソーラン節」
見たり、聴いたりするだけのコンサートではなく、チャレンジのコーナーも。
中学生2名、小学生1名ずつ、先生も1名を勝手に選ばせていただき、舞台へ上がっていただきました。
先生代表はALTのレイ先生。
音楽祭ではチェロを披露されましたが、今回は津軽三味線に初挑戦。
「感動した!」「楽しかった!」と胸に手を当てて熱く語って下さいました。
中学生も小学生も立腰の姿勢で見事な演奏。大拍手に嬉しそうな表情でした。
フィナーレは、「太陽じょんがら」。
返事、挨拶、機敏な行動が素晴らしかった日之影の児童生徒達。
まるで「太陽」のように光り輝やいていました。
「小中学校音楽祭 バンザーイ!」
エンディングは家元のコールで両手を高く上げ、全員で音楽祭の成功の喜びを分かち合いました。
「太陽じょんがら」
最後は、生徒代表の中学生から素晴らしい挨拶とお花を贈呈いただきました。
村上三絃道からも「太陽じょんがら」CDをプレゼント。
これからも日本の音を楽しんでいただきたいと思います。
本日は私たちのために演奏をしていただき、ありがとうございました。
私が一番驚いたのは三味線を弾いている時の指の動きです。
左手の弦をおさえる時の左手の動きや、右手で弦をはじきながら左手でもはじいているすごい技を見せていただきました。
私は先日行われた文化祭で郷土芸能の踊りの三味線を担当しました。
明日行われる祭りでも私は三味線を弾きます。
その時には、村上三絃道さんたちのような笑顔を忘れず、今日言われたように姿勢を意識して頑張りたいと思います。
今日は本当にありがとうございました。
日之影町教育長・橋本範憲様
児童の皆さんと記念撮影
主催:学校と地域を結ぶコンサート実行委員会、宮崎市教育委員会・日之影町教育委員会
■写真撮影:酒生哲雄(酒生哲雄写真事務所)
※学校からの許可をいただき、写真を掲載しております。